中国上海汽車・米GM新自動車工場、インドネシア上陸

今年2月、中国・上海汽車集団(SAIC Motor Corporation)、米ゼネラル・モーターズ(GM)、 柳州五菱汽車の合弁会社「上汽GM五菱汽車」が、 インドネシアでの自動車生産・販売計画を発表していましたが、計画は順調に進んでおり今年7月には新工場の建設が開始されるようです。

 

インドネシア投資調整庁長官訪中

現在、北京訪問中のインドネシア投資調整庁フランキー長官によると、5月15日に、上汽GM五菱汽車経営陣との直接会談を行い、その後、青島にある同社の工場を視察するとの事です。 上汽GM五菱汽車は既に投資調整庁への投資申請を完了しており、今回のフランキー長官の訪中はインドネシア側からの最終的な詰めと、投資に対する双方のコミットメント確認が目的とみられます。

 

上汽GM五菱汽車のインドネシア上陸

本プロジェクトは投資総額約7億~8億ドルの自動車工場建設計画で、投資比率は上海汽車集団50%、GM44%、五菱汽車6%となっています。 基本戦略としては、五菱ブランドのMPV(ミニバン)を主力としてインドネシアで生産販売し、将来的には上位機種のインドネシア市場参入、そしてアセアン諸国他への輸出を目論んでいます。コンパスオンライン情報筋によりますとメイン投入機種は五菱宏光(Wuling Hongguang)との事で5~8名乗りのこのミニバンは中国では約5,000ドル以下で販売されているそうです。この機種の競合は、トヨタ・アバンザ、スズキ・エルティガ、ホンダ・モビリオ、シボレー・スピンなどがあげられ、上汽GM五菱汽車は価格競争力で日本が独占するインドネシア自動車市場への参入を狙います。尚、五菱宏光の日本人レビューがコチラにありましたので参考にどうぞ。

年間生産15万台規模の本自動車工場は、ジャカルタ近郊都市チカランのデルタマス工業団地に建設予定です。敷地面積は約60ヘクタールで、その半分が上汽GM五菱汽車の自動車工場、残りの半分は12社からなる部品工場が参入する予定です。着工は投資手続き完了後の7月末頃と見られています。

先日、GMは今年6月末にインドネシアからシボレー生産工場を撤退させると発表したばかりですが、むざむざと巨大市場から退いた訳ではないどころか間髪入れず次の策に打って出てきました。中国企業とタッグを組み、価格競争というビジネスモデルでインドネシアの自動車市場への再参入を果たすという新たな戦略で。時代は国家間のイデオロギーを超え、グローバル企業による世界市場の奪い合いに入ったということを示唆する象徴的な事象だと感じました。

 

参考:
http://www.tempo.co/read/news/2015/05/15/090666390/GM-Ajak-SAIC-Bakal-Bangun-Pabirik-Mobil-Wuling-di-Cikarang
http://otomotif.kompas.com/read/2015/05/14/1422585/Ini.Calon.MPV.Sejuta.Umat.China.untuk.Indonesia
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO82719990S5A200C1FFE000/