2015年インドネシアB級ニュース・ベスト10

いんどねしあ新聞の超独断と偏見で選ぶ2015年度インドネシアB級ニュース・ベスト10。多民族、多宗教、多様性の国インドネシアはネタの宝庫です。当サイトは、海外のネガティブな異質性にのみフォーカスして、事実を歪曲することでニュースを盛り上げるという手法を使わないという姿勢で運用していますので、結果的に「世界びっくりなんとか」や「やっぱりインドネシア」系のネタは控えておりますが、それでもB級ニュースをラインナップするとけっこう強烈。では。

 

2015年インドネシアB級ニュース・ベスト10

1位:中国産プラスチック米疑惑
2位:ワニとピラニアとトラの監獄島
3位:ガンジャ祭り
4位:嫁付物件はいかが?!
5位:婦警の一言がネタに Di situ merasa sedih
6位:ボロブドゥール近くに謎の鶏型教会
7位:オランウータンと飼育員が性交という海外のデマ
8位:グンマーなブカシー
9位:ジョコウィ息子のカフェとフリーメーソン
10位:ダンドゥットのカリスマ歌手ロマ・イラマが新党設立

次点1:HIVは蚊、汗、咳、唾液、プール、食事で感染しますという車内吊り広告
次点2:次点:またタマゴを生みました
次点3:救急電車「Rail Clinic」運行開始

 

1位:中国産プラスチック米疑惑

中国からインドネシアへプラスチック偽装米が流入したというデマがインドネシアで流れ、インドネシアメディアのミスリードで警察沙汰にまでなりましたが政府の公式調査で正式に陰性が確認されました。因みに騒動は1件のみ。住民一人の発言が独り歩きをはじめました。問題となった米は廉価米で、製作コストのかかるプラスチック米を中国から輸入して混入する経済的メリットはありません。インドネシアでほとぼりが冷めた頃、サンケイや週刊現代、東スポなどの日本メディアが「インドネシアで中国産のプラスチック米が出回っている」と取り立て始め、日本に誤った情報を提供しました。詳細は当サイト「中国産 インドネシア偽装米(プラスチック米)顛末」をご確認ください。

 

 

2位:ワニとピラニアとトラの監獄島

国家麻薬取締当局のブディ・ワセソ長官が、薬物関連の死刑囚をワニ、ピラニア、トラが住まう監獄島に収容したいと述べ、同ニュースはロイターなどにも取り上げられました。因みにこの発言の前には「密売人に押収品が無くなるまで強制的に食べさせる刑」を検討しているとも述べています。あまり現実的な話とは思えませんが、発表の仕方が受けたので以下にブディ長官の発言を引用しておきます。

 

 

3位:ガンジャ祭り

インドネシアのスマトラ島北部は大麻の一大生産地として有名で、一回に押収される大麻の量も半端ではありません(トン級)。そして、インドネシアの警察は押収した大麻を不正に横流ししていないことを証明することも含め、見せしめとしてこれらの大麻を公開焼却しています。以下は2015年度の大麻押収及び焼却処分ニュースの一部です。このインドネシアでは度々行われる儀式も、近隣住民がハイな状態になったというネタ(要するにバカだということ)で特に外国メディアによろこんで使われてしまいますので(人の事いえませんが)、インドネシア当局も場所を分離するなり自国の名誉の為に焼却処分の方法に工夫をこらすべきかと思います。

 

 

4位:嫁付物件はいかが?!

ジョグジャカルタで嫁付物件が売りに出されました。庭付きガレージ付、花嫁のウィナさん(40歳)プラス子供2名込で999jtルピア(約1千万円)。ここまでは国際ニュースにもなりました。実はこの話続きがあり、2か月後についに物件の契約者が現れハッピーエンド!!と思いきや、実は彼(契約者)自身が嫁付既婚者であったというオチが付き、失注(?)及び破談という結果に。。。

 

 

5位:婦警の一言がネタに「Di situ kadang saya merasa sedih」

テレビのトークショーに出演した婦人警官のデウィさんのワンシーンがSNSで茶化され、様々なバージョンのギャグがネットで登場してブレイク。基本形は「~~~。Di situ kadang saya merasa sedih(そういう時、時に悲しい気持ちになるの)」。「~~~」にネタを入れてジョークを作成。「バレンタインでチョコレートつくりたいけど、彼氏がいないわ。そういう時、時に悲しい気持ちになるの」という文言入りのデウィさんの写真がSNSに上げられたのがはじまり。「彼氏からのショートメール待ってるのに広告ばかり」「卒業何時って聞かれたら」「上司の口座はふくよかだけどあたしは寒い」など。インドネシア語のニュアンスがわかればけっこうおもしろい。さらに転んでもただでは起きぬデウィさん、このネタを自ら使ってなんとコラボで歌手デビュー。感動のビデオクリップが完成。テレビ番組にも出演しました。個人的にはぶっちぎりのB級一位なのですが、ネタがローカルに過ぎますので5位ということで。。。

 

祝!デビュー曲:Di situ merasa sedih

 

発端の番組

 

 

6位:ボロブドゥール近くに謎の鶏型教会

ジャワ島のボロブドゥール遺跡近くにある謎の鶏型教会(廃墟)がインドネシアのメディアを賑わせました。場所や動画などの詳細情報は姉妹サイトJalan2の「GEREJA AYAM 鶏型教会の廃墟」をどうぞ。

 

 

7位:オランウータンと飼育員が性交という海外のデマ

イスラエルのネットメディアがスラバヤ動物園の従業員がオランウータンと性交し妊娠させたとの記事を掲載し、この情報が拡散。スラバヤ動物園側は、掲載された名前のオランウータンも従業員もいない、訴えるとご立腹。ツイッターでは「オランウータンと性的交渉って…向こうによっぽど惚れられないと無理だろうに…そこまで持ち込めたら、逆に大したものだと思えてくる」という良識的な意見も。

 

 

8位:グンマーなブカシー

「ブカシよりオーストラリアのほうが簡単にいけるね!」というインドサットの広告を受け、ブカシの団体がクレーム。これには伏線があり、日本の群馬が「グンマー」的扱いを受けている(→例)のと同様にブカシもインドネシアのSNSで散々にネタ扱いされて遊ばれていたことにインドサットが乗ったと思われたため。ブカシーな例は「父さん、Pathでかわいい娘が」「紹介しろよ」「ブカシ出身の。。」「近所にしとけ(といって子供を抱き寄せる)」、とか「道が突然壊れてきたら、そう君は既にブカシに侵入している」とか「ブカシに住んでるんだよね」「そうよ、なんで」「残念だが今季は帰れないよ。ブカシは今地球外だ」等々。。ちなみに大阪人の私はグンマーを知らず、関東の友達に教えてもらいましたw

 

 

9位:ジョコウィ息子のカフェとフリーメーソン

実業家であるジョコウィの息子ギブランが経営するマルタバ・カフェ「Markobar」の壁の絵がフリーメーソンだ、悪魔だ、配慮がない(一つ目とピラミッド)と宗教家や政治家らが騒ぎ、ネットでも話題になりました。結果、ギブランは壁の絵を消去。有名になったことで広告費が浮いたポジティブ発言で対応しました。ちなみにインドネシアのフリーメーソンの歴史は当サイトの「インドネシアのフリーメーソンとジョコウィ息子のカフェ」にて。

 

 

10位:ダンドゥットのカリスマ歌手ロマ・イラマが新党設立

インドネシアのカリスマ的ダンドゥット歌手、ロマ・イラマが自ら新政党を立ち上げました。彼は2014年度のインドネシア大統領選挙出馬に失敗した経験があり(バックアップをしていたPKB党がジョコウィ支持へ回った)、2015年、ついに自らの政党を立ち上げるに至りました。政党名は「平和と安全のイスラム党」Partai Idaman(Partai Islam Damai Aman)。ロゴマークは人差し指と親指で模ったハートです。ミッション・ビジョンは、ダンドゥットに乗せて歌うとのことです。

 

 

次点1:HIVは蚊、汗、咳、唾液、プール、食事で感染しますという車内吊り広告

ジャカルタ鉄道車両の中吊り広告に「HIVは蚊、汗、咳、唾液、プール、食事で感染します」というトンデモ広告が。広告主は健康省配下のエイズケア団体。後に、正しくは「~感染しません」だが不手際で「感染します」のまま印刷、設置してしまったとの弁明。直ちに刷り直し交換。チェックや責任とはなんとやら。

 

 

次点2:またタマゴを生みました

「南スラウェシのアクマル君(12)が6個目のタマゴを生みました!」とのニュース。ちなみに去年もタマゴを産むおっさんが現れましたが病院での検査の結果、ガセでしたw

 

 

次点3:救急電車「Rail Clinic」運行開始

インドネシアで走る病院列車「Rail Clinic」が運行開始。診察室、検査室、救助設備、歯科設備、薬局などを備え、緊急災害時やジャワ路線上近辺の地域医療に役立てる模様です。救急車と同じサイレンを鳴らしながら走ります。

 

 

以上です。 最後までお付き合い頂きありがとうございます!

 

 


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